五年後の電報

2014年06月28日

20140628_平山氏.jpg今日は大阪で平山賢一さんのセミナーがあった。いつも平山さんのセミナーでは話の「まくら」が楽しみのひとつだが、今回は「五年後の電報」と言う平山さんの奥様の友人が経験した実話。その友人の誕生日に電報が届く。それは5年前に亡くなったご主人からのものだった。亡くなる2週間前に書かれたものだったらしい。五年と言う年月を経て届けられたメッセージはその期間が長い分、彼女の心に大きく響いたと言うお話。

 

世の中には時間の経過とともに薄まるものと、逆に深まっていものがあり、長期投資もそうあるべきと話は展開して行く。いつもながらのロマンチックでソフトな語り口で、聴衆、特に女性を魅了していく。

 

平山さんの様にロマンチック話ではないが、私もその時間の効用をスイスで経験した。例えばマンション価格。日本では30年もすると二束三文だが、スイスでは古くても良いマンションはどんどん高くなる。ましてや旧市街の建物になると、プレミアがつくのでかなりのお値段となる。家具でも、アンティークの家具を厳選して購入するから、使っているうちにますます価値が上がる。またワインファンドという高級ワインに投資するファンドがある。ある年号の古い良いワインはどんどん減っていく(毎日世界の何処かで飲まれているので)、毎年希少価値が上がり値段も上がる。これが毎年10パーセント前後の結構なリターンをあげていた。

 

要するに時間の経過とともに価値が上がるには、「質」が良いということがポイントらしい。特に量的緩和が終了していくこれからの世界ではファンドマネージャーの質が運用成績を大きく左右するという平山さんの今日のお話とも繋がってくる。


『五年後の電報』も結局生きていた頃の夫婦仲の「質」によって、その重みが大きく違うということなのかもしれない。皆様くれぐれも相方を大切に。

多根幹雄
執筆者
多根幹雄
株式会社パリミキアセットマネジメント
代表取締役社長 運用統括責任者
スイス、ジュネーブに1999年から9年間駐在し、グループ企業の資金運用を担当してきました。その間、多くのブライベートバンクやファミリーオフィスからの情報により、世界18カ国100を超えるファンドマネージャーを訪問。実際投資を行う中で、良いファンドを見極める選択眼を磨くことが出来ました。また当時築いたスイスでのネットワークが現在の運用に大いに役立っています。また、大手のメガネ専門店チェーンの役員として実際の企業の盛衰も経験し、どんな時に組織が良くなり、また悪くなるかを身をもって体験しました。そこから、どんな企業やファンドにも旬や寿命があるというのが持論です。その為、常に新しいファンドを発掘し、旬のファンドに入れ替えを行うことで、長期で高いパフォーマンスを目指しています。

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