日はまた昇る

2015年03月17日

コドモファンドの2周年を記念して、ピーター・タスカさんの特別講演会を、トムソン・ロイターのご厚意でセミナー会場をお借りし開催した。直販らしからぬ国会議事堂をはるか下に睥睨するかっこいいセミナー会場だが、さすがタスカさん良く映える。

タスカ氏セミナー.jpg

1時間15分の講演の中に、さまざまな『キーワード』が散りばめられた素晴らしい講演だった。

そんな中からいくつかをご紹介しよう。

・中国の成長が大幅減速する影響は大きい。特に世界の資源に対する需要に大きなインパクトを与える。資源に対する弱気相場が今後10年単位で続くだろう。

・世界的に、モノ、生産能力、人も過剰。脱デフレが共通のテーマに。

・かつてのイギリスはインフレが弱まる中、2000年まで世界一の株高に。日本は脱デフレが進行する中で、もっとも大きな追い風を受ける。

・脱デフレは想像以上に時間がかかるが、必ず実現する。イギリスのインフレが収まるのには13年かかった。それだけ人間の意識が変わるのには時間がかかる。

・現在の株価はバブルではない。日本は25年続いた弱気相場から脱出した。

・現在の為替は既にかなりの円安水準。デフレの時代は、通貨は安い方が有利。日本企業の競争力が上がっている。工場のUターンだけでなく、海外企業の日本進出が進むだろう。やがて円高へ。

・デフレ時代は借金が無い方が良かった。日本企業は内部留保を進めて来た為、ROEが8%台と低いが、今後は配当、自社株買いも増える。内部留保も現在の70%から50%に下げるのが望ましい。

・「変動性」は本当の「リスク」ではない。リーマンショックの前、これを勘違いして「安全だ」という間違った商品が沢山つくられた。

・株式がもっとも有望な投資先である。アメリカの120年で、株式のリターンはインフレ抜きで6.5%,23カ国の平均は5.2%。一方債券は2パーセント。日本では100年で株式は4%,債券は-1%だった。バフェットは創業者でなく、株式の運用で、アメリカ一のお金持ちになった。

・今後は、ビジネスにおいて「ルール・ザ・ゲーム」が大きく変わる。アマゾンが良い例。そんな時は、「堀」(参入障壁)を持っている企業が強い。

等々。

 タスカ&多根.jpg

タスカさんのお話を総合すると、まず株式、その中でも日本株、そしてさらに独自の『堀』を持っている企業がおススメということらしい。クローバーの選んだ優秀なファンドマネージャにも、しっかりそのような企業を選び抜いてほしいものだ。いよいよパッシブではなくて、アクティブファンドの時代がやって来たようだ。 

    

多根幹雄
執筆者
多根幹雄
株式会社パリミキアセットマネジメント
代表取締役社長 運用統括責任者
スイス、ジュネーブに1999年から9年間駐在し、グループ企業の資金運用を担当してきました。その間、多くのブライベートバンクやファミリーオフィスからの情報により、世界18カ国100を超えるファンドマネージャーを訪問。実際投資を行う中で、良いファンドを見極める選択眼を磨くことが出来ました。また当時築いたスイスでのネットワークが現在の運用に大いに役立っています。また、大手のメガネ専門店チェーンの役員として実際の企業の盛衰も経験し、どんな時に組織が良くなり、また悪くなるかを身をもって体験しました。そこから、どんな企業やファンドにも旬や寿命があるというのが持論です。その為、常に新しいファンドを発掘し、旬のファンドに入れ替えを行うことで、長期で高いパフォーマンスを目指しています。

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