アトランティスの秘密2

2016年11月18日

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「アトランティス」という謎めいた名前。それに、ファンド業界では珍しく女性のマネージャーで、日本の投資家には永年知られない存在だったため、益々興味をそそられるのが、今回の講師の瀬田石妙子さんです。私のスイス時代からのお付き合いの数少ないファンドの一つでもあります。その彼女が日本で唯一、年一回だけ、しかも一般の方に向けてセミナーを開催するとあって、当日はわざわざ関西からお越しの方々もいらっしゃいました。

昨年に引き続き、嫌がる本人に無理やりお願いして2度目の開催となりましたが、独特の投資哲学やその人間的魅力から質問が殺到。予定時間を大幅に超え大変盛況なセミナーとなりました。

ご本人は意識していないでしょうが、兎に角、彼女の話は型破り。相場の行方、ROEとかいった企業の指数にはほとんど無頓着ですし、最近話題の社外取締役の数がどうかといったことにも関心がないようです。むしろそんな表層的なことよりも、本当に周囲がトップに意見を言える雰囲気か、社員のモチベーションはどうかと言った生きた情報の方に関心があるようです。どこのファンドでも当たり前のようにやっているソーティング(幾つかの条件で企業をフルイにかけること)に頼らず、IR活動で投資家がいなくて苦労している企業にすすんで会うというのも瀬田石流。その中に磨くと光る原石がころがっていることがあるようです。企業は所詮人の集まり。ロボットや機械ではありません。そんな企業の生きた情報を皮膚感覚で捉え、成長企業を選ぶから、圧倒的なパフォーマンスが得られるのでしょうね。

そんな彼女の企業選別の3つの基準がこちら、

1.その企業が手がけている市場が成長しているか?

2.そのチャンスを活かす経営力があるか?

3.値段は安いか?

最後は瀬田石さんの休日のボランティア活動の秘密まで飛び出して、すっかりあたたかな気持ちを共有できた素敵なセミナーでした。

多根幹雄
執筆者
多根幹雄
株式会社パリミキアセットマネジメント
代表取締役社長 運用統括責任者
スイス、ジュネーブに1999年から9年間駐在し、グループ企業の資金運用を担当してきました。その間、多くのブライベートバンクやファミリーオフィスからの情報により、世界18カ国100を超えるファンドマネージャーを訪問。実際投資を行う中で、良いファンドを見極める選択眼を磨くことが出来ました。また当時築いたスイスでのネットワークが現在の運用に大いに役立っています。また、大手のメガネ専門店チェーンの役員として実際の企業の盛衰も経験し、どんな時に組織が良くなり、また悪くなるかを身をもって体験しました。そこから、どんな企業やファンドにも旬や寿命があるというのが持論です。その為、常に新しいファンドを発掘し、旬のファンドに入れ替えを行うことで、長期で高いパフォーマンスを目指しています。

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