日本の明るい未来へ

2017年12月12日

今年の年初に2014年からの30年間は日本にとって良いサイクルに入っているというお話をしました。しかしながら、国内外において未だ日本の将来について悲観的な人が多いようです。その悲観論の根拠として海外でもよく挙げられるのが、北朝鮮問題は別として、1に少子高齢化による人口減少、2に国家財政の巨額の赤字です。まず少子高齢化による人口減少について。実は日本以外の多くの国々で問題になっているのが、若者の失業率の高さです。最近注目を浴びてきた人工知能やロボットが普及すると、ますます失業問題がクローズアップされてくるでしょう。一方の日本は極度の人手不足。これらの最新技術の導入は、またとない生産性アップの機会であり、長年低迷してきた賃金上昇のチャンスとなります。しかも企業は多額の現預金を抱えた状態。投資のための資金は潤沢にあります。また資金の無い企業も低利での借り入れが可能ですから問題ありません。少子高齢化と極度の人手不足という一見大きなマイナスは、企業の持つ豊富な現預金を設備投資に活かすことで、大きな飛躍のプラスとなり得るのです。こんな素晴らしい条件に恵まれた国は日本くらいでしょう。

さてもう一つの財政問題。国の借金が多大で財政破綻するとか、ハイパーインフレになるとかという指摘があります。まず財政破綻について。そもそも「国の借金」とは「国民の負債」ではなく「政府の負債」です。むしろ「国民」は金融機関を通じて国にお金を貸している「債権者」になります。現在日銀が日本円をどんどん増発(実際は印刷ではなくコンピューター操作)して国民のお金を預かる金融機関から「政府の負債」である国債を買っています。実は日銀は政府が55%所有する子会社ですから、親子の間で実質的には「借金棒引き」になっているのです。さらに自国通貨での発行であること、債権者の多くが国民であること、そして国債の金利は一部マイナスの超低金利ということで、財政破綻のリスクは限りなくゼロになります。

次にハイパーインフレについて。破綻がないとしても、一般的に通貨供給量が増大すれば当然インフレ圧力が強まります。しかし、ハイパーインフレは「需要≫供給」の際に起こるもの。ちなみに戦後、供給能力が壊滅的打撃を受けた時のインフレ率が約500%で日本ではこれが過去最高でした。今の日本はそれとは真逆の「需要<供給」で、なかなかデフレから抜けだせない理由がここにあります。さらに通貨供給量をこれだけ増やしても、それが株や不動産などの資産に行くだけで(実際はほとんどのお金は日銀の当座預金に残ったまま)、モノやサービスに向かわない以上、2%のインフレ目標すら達成できないのが現状で、とてもハイパーインフレにはなり得ません。むしろ問題は財政問題を理由に、緊縮財政や増税が行われること。現在の問題の本質が「需要<供給」な中で、さらに緊縮財政で「政府の需要」も削り、増税で「民間の需要」も削ろうとするわけですから、なかなか経済が浮上できないのです。以上、マスコミは逆の報道ばかりするので、ウソのような話に思われるかもしれませんが、それだけ日本は政府の借金が増えても問題ない、世界でも珍しい本当に恵まれた国なのです。なんと有り難いことでしょう。日本政府も早くそのことに気づいて、強力な需要創造(もちろん意味あるところに)を行えば、順風なサイクルとあいまって日本は大きな飛躍を遂げるでしょう。いずれにしてもこれだけ恵まれた条件を活かして明るい未来にできるかどうかは、われわれの意志と行動にかかっていると言えるでしょう。

それでは皆様益々素敵な年をお迎え下さい。

12月 月次レポートより

多根幹雄
執筆者
多根幹雄
クローバー・アセットマネジメント株式会社
代表取締役社長 運用統括責任者
スイス、ジュネーブに1999年から9年間駐在し、グループ企業の資金運用を担当してきました。その間、多くのブライベートバンクやファミリーオフィスからの情報により、世界18カ国100を超えるファンドマネージャーを訪問。実際投資を行う中で、良いファンドを見極める選択眼を磨くことが出来ました。また当時築いたスイスでのネットワークが現在の運用に大いに役立っています。また、大手のメガネ専門店チェーンの役員として実際の企業の盛衰も経験し、どんな時に組織が良くなり、また悪くなるかを身をもって体験しました。そこから、どんな企業やファンドにも旬や寿命があるというのが持論です。その為、常に新しいファンドを発掘し、旬のファンドに入れ替えを行うことで、長期で高いパフォーマンスを目指しています。

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