『本物の運用』の時代

2017年10月13日(金)

 さわかみ投信の澤上篤人会長が世界で初めてスタートした「直販投信」。売買手数料無し、一万円から出来る積立など、当時としては画期的手法を日本に導入。日本の投信に新しい風をもたらしました。それから20年。今や売買手数料のないノーロードのファンドも随分と増え、信託報酬もより安いパッシブファンドに人気が集中するなど、費用面に対する投資家の意識が随分と高くなってきています。さらに積立も、100円からも可能になるなど、まだまだの面もありますが、コスト面では日本の投信市場も大きく改善して来たといえるでしょう。むしろ、金融庁の指導も含め、世論も主に手数料や費用にばかり意識が集中してしまっており「コストが安い=良いファンド」という単純な見方が浸透してしまっているのは気懸かりなくらいです。

 行き過ぎるくらいにコスト重視、つまり価格競争になった日本の投信が本来目指すべきところは何処か。それは質への転換であることは明らかです。いくらコストが安くても、パフォーマンスが悪ければ全く意味がありませんからね。特に、超長期の金利低下のプロセスが終焉に来ており、債券が超バブルであること、また、不動産、株価についてもまだピークとはいえないものの、かなりの水準に達している今日、過去においては正解と言えた安価なパッシブファンドやETFの分散投資がいかに危険な状況かは、まともな運用をしている人々は気付いています。これからは株式であれ、債券であれ、不動産であれ、『本物の運用』のみが生き残れる時代でしょう。

 それでは本物の運用とは何でしょうか。例えば債券ファンドで言えば、単に「格付け」に頼った運用ではなく、債券の償還期間まで企業が倒産しないかどうか「時間軸」での安全性を見極める腕利きの法務、財務等の専門スタッフが不可欠です。株式ファンドも時代の変化の中で必要とされるサービスや商品を提供できる企業を「他が真似出来ない必殺技」で誰よりも早く見極め、上がり過ぎたら少し売り、安すぎれば買いを行う「長期」での投資が不可欠です。いずれもパッシブファンドやETFで対応できるものではないでしょう。さらに、ファンドの投資家の皆様にも長期の投資スタンスが絶対に欠かせません。クローバーはこういった「本物の投資」ができるファンドマネージャーを世界中から選りすぐり、長期でご期待以上のパフォーマンスをあげることに、さらにバージョンアップして挑戦してまいります。

多根幹雄

10月 月次レポートより